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A23G9/00の動向

”アイスクリーム”で分類されるA23G9/00について出願動向をまとめてみました。

分類説明:冷菓,例.氷菓子,アイスクリーム

※調査条件 
 出願日   2010年1月1日〜2019年12月31日 
 調査DB    J–PlatPat 
 調査国   日本 
 調査実施日 2021年11月24日

10年間の出願推移

今回検索で抽出できた総件数は、787件でした。
787件を出願年毎にプロットしてみました。

パッと見ると、2012年から出願が増加していき、2017年から減少傾向にあるように思われます。

TOP5の出願人の件数推移

出願が多い企業を抽出し、同様に出願年毎にプロットしました。

上位順にならべると、ALI GROUP(IT)、ネスレ(NESTLE)、日精ンオイリオ、不二製油、三栄源エフ・エフ・アイとなっていました。

上位2社は外国企業、残りが日本企業となります。
私個人的には、“このアイスのメーカーだ“と出てくる企業がないですが、各社のホームページを見ると、製品自体の特徴の他に、アイスの製造方法や製造機にも特徴があることがわかります。

サブグループ第1階層の推移

TOP5の出願がどのような傾向にあるのか、FIのサブグループ第1階層に注目してプロットしました。

ようやく、顕著な違いが出てきました。

TOP1のALI GROUPは、A23G9/04に出願が集中しています。
A23G9/04は、アイスクリームの製造に関する分類です。

一方、3社の日本企業は、同じ傾向で出願していることがわかります。

第1階層の出願推移

続いて、FIのサブグループ第1階層の件数を出願年毎にプロットしました。

2014年、2017年にはA23G9/32の組成に特徴がある技術が際立っていますが、2018年に着目してみます。

2018年は、A23G9/04の技術分類は前年と比べ微減にとどまっていますが、それ以外の分類は大幅減に転じています。

ALI ×A23G9/04の詳細分析

TOP1企業であるALI GROUPと技術割合が高いA23G9/04を詳細に見ていきます。ここでは、A23G9/04の第2階層を注目してプロットしました。

最も割合が多いのは、A23G9/08のバッチ式製造に関する技術分野です。

また、ALI GROUPのカルピジャーニ社が、バッチ式のアイス製造機を販売していますので、主にカルピジャー二社から出願されていることが分かります。

ALIの出願内容

出願内容と製品情報を見比べてみます。

カルピジャー二社のホームページを見ると、いろんなタイプのジェラート製造機があるようです。

動向まとめ

  • A23G9/00の出願傾向は、減少傾向が予測できるが、A23G9/04の技術分野に注目すると、ほぼ横ばい。
  • A23G9/04で主力なのが、ALI GROUP
    ALI GROUPのカルピジャーニ社が大半の出願を占める。

所感

私的には、どんなアイスの技術があるのかなぁと思い、興味本位でこの技術分野を選びました。

ですが、結果、製造機が大半を占めることになるとは予想外でした。事前の準備が甘かったですね。

2014年から伸び始め、2019年もそれなりに出願されていますので、もしかすると、家庭用のアイス製造機が出たりするのでしょうか。そういった製品が出始めると、この調査を実施した甲斐があったなと感じます。

時間をおいて、再度調査していき、検証・確認したいと思います。

以上

今回の資料は、下記からダウンロードできます。