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FIで動向 調べる

B43K29の動向

”筆記具関連”で分類されるB43K29について出願動向をまとめてみました。

分類説明:筆記具に他の物品を結合したもの

※調査条件 
 出願日   2010年1月1日〜2019年12月31日 
 調査DB    J–PlatPat 
 調査国   日本 
 調査実施日 2022年2月1日

10年間の出願推移

今回検索で抽出できた総件数は、611件でした。
611件を出願年毎にプロットしてみました。

2015年から減少傾向に転じているが、2018年から増加傾向に転じているように思われます。

TOP5の出願人の件数推移

出願が多い企業を抽出し、同様に出願年毎にプロットしました。

上位順にならべると、パイロットコープレーション、パイロットインキ、三菱鉛筆、大日本印刷、ゼブラとなっていました。

今回調査対象にしましたフリクションペンの生みの親であるパイロットが上位2社を占めています。
三菱鉛筆も、ユニボールR:Eという商品を出しているので、この調査結果は妥当なものであると感じます。

サブグループ第1階層の推移

TOP5の出願がどのような傾向にあるのか、FIのサブグループ第1階層に注目してプロットしました。

上位3社に注目してみると、B43K29/02に特許出願が集中しています。
B43K29/02は、”消しゴムをもったもの”に関する分類です。

ここでいう消しゴムは、一般的な消しゴムは当然ですが、摩擦で消せる部材を含んでいます。
ですので、この分類に上位3社の特許出願が集中しているのも納得です。

第1階層の出願推移

続いて、FIのサブグループ第1階層の件数を出願年毎にプロットしました。

B43K29/02の出願推移は、2015年から減少傾向に見えるが、
2018年に件数が増加しています。
これは、B43K29の出願動向と同じ動向となっているので、この分類の多くはフリクションペン関連が多いでしょうか。

B43K29/02の分冊識別記号推移

B43K29/02には分冊識別記号が多く付されていますので、この記号に着目してもう1段踏み込んで分析を行いました。

※分冊識別番号とは、日本独自分類”FI”のみに使用され、分類をさらに細かくしたものです。
特許分類の完全記号又は展開記号の後に“@”及びアルファベット一文字を組み合わせて“…@A”、“…@B”のように表示されます。

この結果から察することができますが、@Fは熱変色性筆記具用が分類されています。

そのほかは、@Aがシャープペンシルに取付けたもの、@Dが出没式のもの、@Zがその他のもの、となっています。

B43K29/02@Fの出願内容

出願内容をみてみました。

基礎的な技術は確立されているので、改良発明が最近では特許出願されていました。

動向まとめ

  • B43K29は、“消しゴム”などを付加した分類に多くの特許出願がされている
  • フリクションペンの生みの親である、“株式会社パイロットコーポレーション”が主に特許出願をしている。

所感

日頃、愛用していますフリクションペン

今も技術改良が進んでいて、使い勝手のいい製品が出続けているのはとてもうれしいです。

今後、“株式会社パイロットコーポレーション”について、動向調査してみようと思います。

時間をおいて、再度調査していき、検証・確認したいと思います。

以上

今回の資料は、下記からダウンロードできます。