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パイロットコーポレーションの動向

前回動向調査の結果、出願件数が多かった”株式会社パイロットコーポレーション

パイロットコーポレーションが出願している動向を確認したいと思います。

※調査条件 
 出願日   2010年1月1日〜2019年12月31日
 調査DB   J–PlatPat
 調査国   日本
 調査実施日 2022年2月25日

10年間の出願推移

今回検索で抽出できた総件数は、1,152件でした。
1,152件を出願年毎にプロットしてみました。

大きな増減もなく、継続して特許出願が行われています。

メイングループの割合

FIのメイングループに注目してみました。

予想通りですが、
B43K7(ボールペン)
C09D11(インキ)
B43K24(筆記体を選択,突出,引込みまたは固定するための機構)の割合が多く、ボールペン関連の特許出願が多いことがわかります。

上位メイングループ推移

割合が多く分類されたメイングループを出願年毎にプロットしてみました。

B43K7、C09D11については、安定的に毎年特許出願されていることがわかります。

B43K7の推移

細分化していきます。まずは、B43K7を出願年毎にプロットしていきます。

B43K7/00,100:・軸筒
B43K7/01:・低粘度液体インキ
B43K7/02:・インキ貯蔵部;インキカートリッジ
B43K7/10:・ボールペン先にインキを供給する装置
B43K7/12:・出没式のボールペン先をもったもの

2016年以降からB43K7/01が増加傾向になっているのがわかります。

一方、その他の分類は、減少傾向か横ばい傾向にあります。

C09D11の推移

続いて、C09D11についてです。

C09D11/02:・印刷インキ
C09D11/16:・筆記用インキ
C09D11/30:・インクジェット印刷インキ
C09D11/50:・不可視インキ,色彩変化インキ,または類似のインキ

ボールペンに関連する特許出願が多いので、C09D11/16が上位を占めるのは予想通りです。

パイロットコーポレーションの出願内容

出願内容を見てみます。

最近公開された特開2021-030665に注目してみました。

この特許出願のメインクレームは、インクの成分・粘度や、インクを収容する管に、細かな事項が記載されています。

技術者の方が、多くの試行錯誤を繰り返し、最適解を見つけてくれていると思うと感謝です!
この努力のおかげで、ボールペンの使用感が日々良くなっているのでしょう。

動向まとめ

  • ボールペンに関する特許が多く出願されている
  • 低粘度液体インキに関する出願が増えており、今後も使用感の良いボールペンが出てくると推測

所感

ボールペンの構造、インクの成分などを出願している
株式会社パイロットコーポレーション

まだまだ、出願が絶えていないので、筆記具の進化は止まらないと感じました

期間をおいて、再度調査して出願動向に変化があるか確認したいと思います。

以上

今回の資料は、下記からダウンロードできます。